AGA (男性型脱毛症 Androgenetic Alopecia)
AGAとは「Androgenetic Alopecia」の略で男性型脱毛症のことです。
主な原因は男性ホルモンと遺伝です。
AGAにおける脱毛症では髪の抜け方に特徴があり、特に頭頂部と前頭部の脱毛症状がみられます。
AGAは、男性ホルモンであるテストステロンが、皮脂腺から分泌される酵素によってジヒドロテストステロンというホルモンに変化することが原因です。
テストステロンは髪に悪影響はありません。しかしテストステロンが毛根近くで皮脂腺から分泌される酵素の影響によりジヒドロテストステロンに変わると、毛根に悪影響を与えるようになります。ジヒドロテストステロンは髪にとっての「悪玉男性ホルモン」と呼ばれ、髪の毛の生え変わりサイクルを短縮し、髪の寿命を短くしてしまいます。つまり、髪が十分に成長しないうちに抜け落ちてしまい、体毛のような状態なってしまうのです。
AGAは思春期以降から発症し20代後半~40代後半によくみられます。
AGA治療
AGA治療薬で約90%以上の治療効果が確認されています。
しかし治療を始めてもすぐに効果がでるものではありません。ヘアサイクルが正常化するまでに一定の期間を要します。
AGA治療を半年~1年継続し、抜け毛が減少したかどうかで治療効果判定をします。
AGA治療は本質は脱毛の抑制ですので、毛量が現状維持であれば治療効果ありと判断します。
AGA自体は完治しませんので、治療薬を中止すると治療をしなかったのと同じ状態に戻ります。
AGA治療薬の注意点・副作用
AGA治療薬は取り扱いに注意が必要です。
特に注意が必要なことは、「妊婦や妊娠の可能性のある女性はAGA治療薬に触れることも危険である」ことです。この薬物は皮膚からも吸収されるからです。
AGA治療薬は胎児の男性ホルモンに作用して生殖器奇形を生じる可能性があります。
- 女性の手の届かないところに保管する
- 「触れてはいけない」ことを女性に伝えておく
- 成分が空気中に舞ってしまうため、薬を砕いて服用しない
その他、主な副作用は性欲減退・勃起不全で、出現頻度は非常に低く1%前後です。
AGA治療薬を内服中は献血できません。フィナステリドは内服中止後1か月、デュタステリドは内服中止後6か月経過しないと献血できません。
PSA検査を受ける際は、AGA治療薬を内服中であることを担当医へ必ず伝えてください。
患者様自身以外の方への薬の譲渡は大変危険ですので決してしないでください。
AGA治療は男性ホルモンに働きかける治療ですので原則20歳以上の方を対象としております。
薬剤価格・特徴(税込み)
当院ではフィナステリド(プロペシア後発品)、デュタステリド(ザガーロ後発品)を取り扱っております。
1回処方は1か月分単位の処方になります。
①プロペシア(フィナステリド)
もともとは前立腺治療薬として開発された薬剤です。低用量投与でAGAの脱毛抑制効果が認められ、日本ではAGA治療薬として使用されております。
テストステロンがジヒドロテストステロンへ転換されるのを抑制することで、毛髪の成長サイクルを改善することでAGAの進行を抑制・改善します。
- フィナステリド(1㎎、28日分) 6000円(税込み) (プロペシア後発品)
②ザガーロ(デュタステリド)
フィナステリドと同様の作用機序ですが、フェナステリドは5α還元酵素のⅡ型のみを阻害するのに対して、デュタステリドはⅠ型Ⅱ型ともに阻害します。そのため脱毛抑制効果が強く、増毛効果も確認されております。
- デュタステリド(0.5㎎、30日分) 7500円(税込み) (ザガーロ後発品)